【現場レポ】オリジナル餃子の失敗事例&成功事例
2019.11.20

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今までオリジナル餃子のご相談やMEOのご依頼をいただいてきて、オリジナル開発が難しくて苦労したり製造方法に悩むことも少なくありません。
「あれ…?美味しくない…」という、いわゆる『失敗餃子』が出来上がってしまうこともあるんです。
それを美味しい餃子にするために試作を繰り返して解決していき、商品として完成します。
ここではそんな『失敗餃子』とその解決方法、そして作ってみたら予想外に美味しかった珍しい餃子についてご紹介していきたいと思います!

野菜のみの餃子はジューシーさが出ない!


割とよくご相談いただくのが『野菜餃子』です。
肉類を使わずに野菜だけで餃子を作れないか?という内容なのですが、これがなかなか難しい!
ヘルシーさがウリであったりベジタリアンやビーガンの方向けの商品になりますが、餃子は基本的に肉などの脂があってこそ美味しくなるので野菜だけだと餃子感が無くなってしまうんです。
極々簡単に説明すると、餃子の皮に細かく切った野菜を包んだ…というイメージ。餃子としてはちょっと物足りない、イメージ外のものになってしまいます。

おからを使ってヘルシー餃子に

ヘルシーな餃子を作るなら、肉の分量を減らしておからを足すととても美味しくなります。
おからを入れた餃子は、正直全く期待せずに試作しました。おからと餃子が合うとは思っていなかったんです。
ですが試食してみるとビックリするくらい美味しい!
おからが入っている感じはしなくて、むしろ肉のような食感で餃子ととても相性がいい食材でした。
やはり肉が入っていないと餃子特有の旨みやジューシーさが無くなってしまうので、肉の分量を減らしたり他の食材を工夫して使うのがとても有効だと思います。

ジビエの餃子は臭みとの戦い!


以前、鹿肉を使った餃子を作れないか?というご相談がありました。
最近はジビエ料理が流行っていますし、害獣駆除の後にお肉を有効に使うことができないかという自治体レベルでの悩みや活動も行われていますね。
そんな鹿肉ですが、やはり独特の臭いがあります。ジビエ料理の専門店などではその『クセ』まで美味しくいただくことができますが、餃子の場合はまず最初にひき肉にする必要があるので臭みが残ってしまいやすいんです。
さらに鹿肉は脂が少ないので、餃子ならではのジューシーさが出ません。餃子の良さは何と言っても口に入れた時のジューシー感!鹿の肉などのジビエだけでは物足りなさを感じます。

臭み解決は合わせる調味料&香味野菜!

鹿肉など独特の香りやクセが強い食材をオリジナル餃子に使いたい場合は、調味料や野菜をうまく合わせて調整・工夫することが多いです。
ニンニクや生姜といった香りが強くて臭みを消すことのできる食材は餃子に向いていますし、やはり美味しくなります。
餃子餡の味付けは肉と野菜を混ぜて練ったところに事前に合わせておいた調味料を一気に入れて混ぜ合わせることが多いですが、ニンニクや生姜を1番最初に肉と混ぜておくと効果が全然変わります。
臭みが消えて、そこに野菜や調味料を入れるので美味しい餃子に仕上がるんです。
調味料やニンニク・生姜の量だけではなく、入れる順番が最終的な美味しさを劇的に変えてくれます。

鹿肉+豚肉でジューシーさUP!

鹿肉だけではジューシーさが足りないということですが、この場合は豚肉と合わせることで解決できます。
鹿だけではなく熊肉や馬肉なども脂身が少なめで、単体で餡にするのはあまり向いていません。なので豚肉と一緒にしてジューシーな餃子を作ることができるんです。

野生動物はイメージが悪い!

最近は熊・鹿・イノシシといったジビエ料理が話題になったりしてレストランなどで食べることもできるようになりましたが、少し前は一般の人の野生動物の肉に対する抵抗感はもっと強いものでした。
『野生動物』というのはイメージが悪く、積極的に食べてもらえるものじゃなかったんですね。食べる人からすると衛生面から「野生の鹿の肉なんて食べて大丈夫なの?」と言われてしまう…。
なので、ジビエ系の餃子を作って販売するためにはその悪いイメージを取り除くのにも苦労しました。
そういったイメージの悪さやお客さんの不安を払拭するために、衛生管理がしっかりしていて肉の処理がキチンとできている所から肉を仕入れるなど、仕入先をしっかりと探して担保できるようにするよう努力して餃子を完成させました。

魚介類の餃子は生臭くなりがち…

マグロ、アジ、ブリ、貝類から海藻まで、魚介類を使ったオリジナルの餡でOEMの餃子を作りたいというご相談は何度か受けています。
が!魚介を使った餃子というのはどうしても生臭くなりやすいです。また味が染み込みにくいので味付けを濃くすることが多くなります。
味を濃くしたり他の材料と合わせると「もっとマグロの素材感を出して欲しい!」といったご要望をいただくことが多いのですが、今までに作ったお魚系の餃子の場合は実際に食べるお客さんが食べやすいように…ということを軸にして試行錯誤しました。

女性に向けたヘルシーなお魚餃子!

今までに作ってコレは美味しかったなぁ〜というお魚餃子の1つが、ブリを使った餃子です。
『魚を使った餃子』というと、すごくフワッとしていますよね。
なんの魚?味付けは?合わせる野菜は?なんで魚を使いたいの?…と、ツッコミどころも考えなくてはいけないことも満載です。
ですので、まずは『魚はブリのみ!』と決めて開発を始めました。
そしてターゲットは主に女性で、ヘルシーさを前面に出すという方針を決めます。そうすると自然と合わせる野菜や調味料、調理方法が絞られるんですね。
一般的に餃子にはごま油を使う事が多いのですが、こちらのおサカナ餃子にはごま油に変えてオリーブオイルを使用しました。油のくどさやごま油独特の香りが無くなるので、さっぱりとしてヘルシーな味わいになります。

調理方法と味付けにも一工夫を!


合わせる材料や調味料などの製造段階だけでなく、調理方法や食べ方まで一貫してご提案&お手伝いするのも私たちの仕事です!
餡が出来上がった後、大抵の餃子は焼いて食べる事が多いと思いますが、こちらの“おさかな餃子”は単純に焼いて食べるのではなくて調理法にもひと工夫をしました。
まずは蒸してふっくらとヘルシーな感じで火を加え、それからカラッと揚げて仕上げます。
そして食べる時にはお醤油やお塩ではなくて出汁にくぐらせて食べる!これが絶品でした。
出汁にくぐらせると醤油や塩で味付けをした時よりもサッパリとしますし、蒸して揚げた餃子との相性がとても良くて上品な味になります。
作ったサイドでも「これは美味しい!」と思いましたし、評判も上々な仕上がりのおさかな餃子が出来上がりました!

目的を定めてトータルで美味しい餃子を作る!

『魚介類』というと範囲がとても広いです。「海の幸餃子」と言った感じで色んな魚介をミックスする事もできますが、魚介類を餃子の餡に使う時のウィークポイントはジューシーさが出ない事。
餃子は口に入れた時や噛んだ時のジュワッとしたジューシーさが大事なポイントになるので、魚介類だけで作ることにこだわらず何か他の材料(オススメは豚肉!)と合わせるのも是非検討してください。
そして誰に食べてもらうのか、どんな人がターゲットなのかを絞ってから開発を始めるのが重要!
魚介を使って餃子餡を作ると基本的にサッパリして固くなやすいので、それをどうやって補うのか?より美味しくするにはどんな工夫が必要か?を実際に餃子を食べるお客様目線で作っていくのが売れる餃子・人気の出る餃子を作るために1番大切な事だと言えます!
『餃子といえばラー油&醤油』『お魚を使えばヘルシーになる』『餃子は焼き餃子又は水餃子』という固定観念的なものは必要ないんじゃないかなと思っているので、美味しいオリジナルのOEM餃子を作るために私たちができる事は全てお手伝いいたします!

豆腐より「おから餃子」が美味しいかも!


ヘルシーな餃子にしたいな。という時に思いつく材料の定番の1つが豆腐だと思います。
実際に豆腐を使ってヘルシーな餃子を作りたい!というご相談は何度もいただいていますし、豆腐は確実にヘルシーです。
ですが豆腐は餃子にするには意外と難しいものなんです。

豆腐を使うと柔らかくなりすぎる

豆腐は水分を多く含んでいるので、餃子の餡に入れると餡が柔らかくなってとても扱いにくくなってしまいます。
具体的に何が問題かというと、餃子の皮に餡を包む時にグチャっとしてしまうという部分です。
手包みでも機械包みでも、柔らかすぎる餡はとても扱いづらくてベチャッとはみ出してしまったり形作りができなくなってしまいます。
機械を使って包む場合は餡が柔らかすぎるせいで機械が故障する可能性も。
なので、餡が柔らかくなりすぎるというのは豆腐を使った餃子の欠点になってしまいます。

豆腐のみだとジューシーさが無い!

豆腐はヘルシーな食材ですが、その分脂気が無いので餃子特有のジューシーさはほぼありません。
餃子だけとか餃子と野菜だけといった餃子は作ってみると思っているよりもかなり淡白で、あまり「美味しい餃子!」とは感じられないんです。
なので豆腐を使った餃子を作るなら、やはり他の食材と合わせて作るのがベターだと思います。

おからを入れたらまさかの美味しさ!

おからを入れた餃子を作れないだろうか?というご相談をいただいた時、正直微妙かなぁ…なんて思いました。
しかし!試作を作って食べてみたらとても美味しくてちょっとびっくりしました。
この時はおからと豚肉を合わせて作ったのですが、おからが入っていることを感じないような味わいでした。本当にお肉を食べているような感じで、とても美味しかったです。
おからは水分がそんなに多くないのでベチャッと柔らかくなりすぎる事もなく、とても良い感じの出来上がりでした。

意外な素材が美味しい餃子餡になる!

おからは私たちにとって意外な発見でしたが、こんな風に『意外!』というような素材を使う事でジューシーさを保ったままでヘルシーな美味しい餃子を作る事もできます。
オリジナルの餃子作りのご相談をいただいて試作にトライすると私たちも新しい発見やチャレンジができますので、一緒にオリジナルの餃子開発をできればと思っています!

失敗餃子は成功のもと!?

「頑張って作ったけどこの餃子全然美味しくない…」という『失敗餃子』が出来上がる事もありますが、それをどうやって美味しくするのか?どんな工夫ができるか?ということを考えていくのが成功の元になっています。
もちろん餃子には向かない素材だったな…という風になることもありますが、色々なことを試してご提案しながら美味しい餃子を作っていきたいなと思います。
餃子のことなら是非ケーフーズ浜松にご相談ください!