餃子のすべてが知りたい!歴史~豆知識まで調べてみた!
2020.2.1

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万人に愛される餃子について、みなさんはどのくらい知っていますか?
美味しくて、いろんな種類があって、宇都宮や浜松の餃子が有名で…こんな感じでしょうか。
それだけ知っていれば十分「餃子ツウ」といえるかもしれませんね!
お気に入りの餃子を美味しく食すだけで満足ではありますが、今回はそんな餃子の奥深いところまで調べてみましたので、ぜひご紹介させてください!

【餃子の歴史】そもそも餃子発祥の地ってどこ?


わたしたちが生まれたときから存在している餃子は、いつから食べられるようになったのでしょうか。
そもそも日本が発祥の地なの?という疑問もありますよね。

中国発祥?世界でみつかる餃子の原型

餃子の起源は中国という説が有名なところですが、実は諸説あって正確性は微妙なところなんですね。
中国では漢の時代(紀元前206年~)から、小麦粉を使った皮で調理が行われていたことは事実のようで、中国北部の地域限定で皮に肉や魚、野菜を包み、煮たり茹でたりして食べていたといわれています。食べ物の痕跡も確認されているので、これは間違いないのではないかと思われますね。その当時は名称こそ「餃子」ではありませんでしたが、これが餃子の始まりだといわれています。
しかし、紀元前3000年頃に古代メソポタミア文明の遺跡から小麦粉の皮で具を包んで加熱した餃子のような食べ物が見つかっているなど、餃子のような形で小麦粉の皮を使った料理は世界の各地でも見つかっているんです。原型がどこからきているのかという事実は実際のところは分かりませんが、効率良く美味しく食べられる物として餃子はとても理にかなった作りだと言えそうですね!
そして中国の明の時代(1368年~)になって正式な名称「餃子(ジャオズ)」が誕生し、これが私たちが身近に食べている餃子のもとということになりそうです。

日本に餃子が普及したのは、第二次世界大戦後の1945年以降とされています。
中国の方に渡っていた日本兵が満州で餃子を食べ、その味を懐かしんで日本でも作って食べるようになったのが最初と言われているので、日本が発祥の地ではないことだけはハッキリしましたね。

国によって餃子の定義はちがう?


日本で餃子といえば焼き餃子が一般的だと思います。カリッと焼いた皮とジューシーな餡を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
一方で中国では焼き餃子ではなくて水餃子が主流であり、そもそもは貴族の食べ物として認知されていたそうです。
まず餃子の定義としては『小麦粉を使用して皮を作り、具材を包んで調理されていること』となるので、国によって様々な形のものや色々な具材を使って作られています。定義は同じでも色々な姿の餃子があるということですね。

中国にも調理法の違いなどで餃子の種類は複数ありますが、それぞれの餃子ができた経緯が違っています。
例えば『煎餃子』は日本でいう焼き餃子なのですが、この餃子は元々貴族が残した水餃子を使用人が焼き直して食べるものでした。
既に茹でて御膳に出した水餃子をもう一度茹で直して食べても美味しくありませんよね…。じゃあ焼こうか!という使用人の知恵で工夫して食べられていたのが日本の焼き餃子にあたる『煎餃子』の成り立ちです。

世界の餃子を紹介しちゃうよ~!

世界中で愛されている餃子は、日本の餃子とどのように違うのでしょうか?
国によっては「え?これが餃子…?」というものもありますが、きっと皆さん母国の餃子がNo.1であることはいうまでもありませんね!

■イタリア=ラビオリ
日本でもお馴染みのラビオリは、食べたことがある人も多いのではないでしょうか?
イタリアンレストランなどで割と気軽に注文できるメニュです。餃子というカテゴリーなのかとビックリしますが、紛れもない洋風餃子です。

■ドイツ=マウルタッシェン
ドイツのマウルタッシェンは、ラビオリを大きくしたような形で肉やほうれん草、玉ねぎを詰めて皮を茹でた南ドイツの郷土料理です。

■ポーランド=ピエロギ
見た目は日本の餃子にかなり似ている印象のポーランドのピエロギ!
皮が厚くて食べごたえがあり、茹でても焼いても美味しい国民食として人気があります。
ひき肉や野菜、マッシュポテトにフルーツなど中身のバリエーションがとても豊富なので、スイーツ感覚で食べることもできます。

■リトアニア=コルドゥーナイ
コルドゥーナイはひき肉やキノコ類を小麦粉で作った皮で包んだもので、最後にサワークリームをかけていただきます。一口サイズで食べやすいのも特徴です!

■ベラルーシ=カルドゥーニ
コルドゥーナイはベラルーシのレシピで、ひき肉を包みソースを絡めて食べるのが一般的な料理です。

■ロシア=ペリメニ
ロシアのペリメニは小麦粉で作った皮に肉や野菜を包み、茹でて食べます。いわゆる水餃子のような調理方法の料理です。

■ウクライナ=ヴァレーヌィク
ヴァレーヌィクは野菜・肉・豆類・チーズなどを包み、茹でて食べるのが主流です。お食事系だけではなく、ジャムやフルーツを包んで甘く仕上げたものも美味しいのだとか。

■グルジア=ヒンカリ
ひき肉にクミンという香辛料で味付けをし、そこにニンニクと玉ねぎを加えた具が特徴なのがグルジアのヒンカリです。調理方法は茹でて食べるのが基本。
見た目も食感も小籠包によく似ていて肉汁じゅわ〜という味わいを楽しめますが、こちらは蒸し料理ではなくて水餃子です。

■モンゴルのボーズ・バンシ・ホーショール
小麦粉の皮で具を包むという料理はモンゴルにもいくつかあります。
<ボーズ>
まず1つ目にご紹介するのはひき肉を皮に包んで蒸した「モンゴル風蒸し餃子」と言える『ボーズ』です。
日本と同じアジアということもあり、食べ方や味付けの想像がつきやすくなりますね。
<バンシ>
バンシはモンゴルの水餃子で、羊肉や野菜を皮に包んで茹でて調理します。
<ホーショール>
ホーショールはモンゴルの代表的な国民食として人気のある揚げ餃子です。
主な具材として羊や牛のひき肉を皮に包み、揚げています。
屋台や食堂、もちろん一般の家庭でも日常的に食べられているモンゴルの定番メニューです!

■中国=餃子(ジャオズ)
厚い皮で餡を包み、水餃子としていただきます。
中国の餃子にはニンニクは入れず、黒酢につけて食べるのが主流です。

■日本=餃子
好みの違いがありますが、日本では一般的には焼き餃子が主流ではないでしょうか?
中華料理店、餃子専門店、ラーメン屋さん、居酒屋さんなど、どこでも提供していますよね。家庭で餃子作りをしたことのある人も多いかもしれません。

■日本=ワンタン
ワンタンも餃子のカテゴリーに入ります。
でも日本人のイメージ的にはワンタンは『餃子』というより独立した『ワンタン』という1つのジャンルかもしれません。
ですが小麦粉で作った皮に具を包んで調理する…という工程で作られるので、実は餃子と同じジャンルの料理です!

■韓国=マンドゥ
肉や豆腐、キムチを皮に包んだ料理です。
さずが韓国!やっぱりキムチは外せませんね。
焼いたり、蒸したり、スープにしたりと日本と同じように調理方法はバラエティに富んでいる一品です。

■台湾=鍋貼
肉とニラがたっぷり入った焼き餃子です。
中国の餃子は水餃子とご紹介しましたが、台湾では蒸し餃子、水餃子だけでなくパリパリの皮の食感がクセになる焼き餃子の鍋貼も広く愛されているようです。

■ネパール=モモ
肉と野菜を小麦粉で作った皮で巾着状に包んだモモは、見た目も小籠包にそっくりな蒸し餃子です。

■インド=サモサ
サモサというと、耳にしたことのある人もいるかもしれません。最近はカレー屋さんでサイドメニューとして提供しているお店もありますよね!
サモサはひき肉やじゃがいもを包んで揚げた『揚げ餃子』です。
餃子…というとピンとこなくてスナック?という感じですが、調理工程的にはインド版の餃子でしょう。

■ウズベキスタン=マントゥイ
肉や野菜を皮に包んで蒸し上げて食べるウズベキスタンの蒸し餃子です。
タレをかけて食べるのがツウだとか!

■トルクメニスタン=マンティ
主に羊肉と玉ねぎ、じゃがいもを皮に包み、蒸し焼きにします。
ヨーグルトやサワークリームをかけて食べるのが主流のようです。

■トルコ=マントゥ
羊肉を包んだ小さいサイズの水餃子です。
味付けにトマトソースやヨーグルトソースをかけて食べます。

■アメリカ・カナダ=ピーロギー
肉やマッシュルーム、チーズを皮に包んで調理します。
茹でて食べるのが定番ですが、焼いて食べても美味しい!

■世界各国・多種多彩!
他にもエジプトの揚げ餃子サンブサ、モルドバのマンティーヤ、チュニジアのブリック、スペインのエンパナーダ、カザフスタンのサムサ…など餃子の仲間と言える料理は世界各国に存在しています。
単純に簡単で美味しくて、一度に色々な食材を食べることができるという点で、餃子はとても優れた料理ですね。

日本の餃子は種類がいっぱい!ごはんにもビールにも合う!


日本の餃子といえば焼き餃子!テッパン間違いなしといえるのではないでしょうか。
餃子にはライスというほど食事として定着していますよね。ラーメンと餃子の組み合わせも定番で人気があります。
さらに「餃子×ビール」の組み合わせは外せない!という方も少なくないのではないでしょうか?一品でご飯のおかずにもお酒のおつまみにも美味しく食べられる日本の餃子は優秀ですよね!
老若男女だれにでも食べてもらえて、主役にも脇役にもなれる餃子の魅力は様々なバリエーションで成り立っています。

やっぱり焼き餃子が不動のナンバーワン!?

最近の餃子は何でもあり?というくらい具材が豊富で飽きません。家庭で作る餃子はもちろんのこと、お店の餃子もメニューの種類が多すぎて悩んでしまいます。
カレー味やクリームソース味など子どもが大好きな味の餃子もたくさんあるので、家族みんなで餃子を食べる楽しみも増しますよね。
チーズ入りやキムチ味などのとろ〜り感やピリ辛の味付けは焼き餃子だからこそのバリエーションだと思います。
ごはんにもビールにも合う「焼き餃子」が日本を代表する餃子といえるかもしれません。

水餃子は食べたらきっとハマる!


日本では焼き餃子が一番多くの場所で食べられていますが、美味しいのは焼きだけでありません。馴染みのない方もいるかもしれませんが、水餃子の魅力を知ってしまったらハマること間違いなしです!
水餃子はそもそも焼き餃子とは別物と考えて、まずは比較せずに食べてみるのをオススメします。水餃子の皮は少し厚めでモチモチとした食感が特徴。もちもち感と、焼き餃子よりもサッパリと食べることができるのも魅力です。
水餃子は体調不良のときでもツルッと食べられるので、疲れたカラダをやさしく労ってくれるような料理になっています。
ポン酢や酢味噌でいただくのも良いですし、スープの具材として食べても美味しいです。冬に鍋感覚でいただくのもおすすめですよ!

ダイエットにも最適!?な蒸し餃子!

実は餃子がダイエットに最適だと言われていることをご存知ですか?
栄養豊富でバランスがよいことから、焼き餃子でさえダイエットにおすすめとされているんです。
ですがやっぱり焼き餃子は油を使っている点でカロリーが高くなるので、カロリー控えめやダイエットを意識するなら蒸し餃子もしくは水餃子がオススメです。
具材やサイズにもよりますが一般的な餃子のカロリーは意外にも低くて、焼き餃子1個で約40kcal、蒸し餃子や水餃子なら約25kcal程度に抑えられてしまいます。
しかも5大栄養素である「タンパク質」「脂質」「炭水化物」「ビタミン」「ミネラル」これらすべてが餃子1つで摂れてしまうんです!
ダイエッターにとっては理想的なメニューで、しかも美味しい!
ただし食べ過ぎたら元も子もないので、美味しくてもほどほどに…。上手に活用してみてください。

ボリューミーな揚げ餃子でお腹い~っぱい!

ちょっとマイナー感がありますが、隠れファンも多いのが「揚げ餃子」です。
パリパリの皮の食感が楽しめて、食べごたえのあるガッツリ系の餃子としても人気があります。
高温で揚げるため表面は皮がカリッと仕上がり、中身にはジューシーさが残るのが特徴。
ビールのお供にも文句なしですから、ついついお酒が進んでしまうかもしれませんね。
ごはんのおかずには野菜たっぷりの揚げ餃子にとろりとした餡をかけて「あんかけ風」にするのもおすすめですよ!

餃子はタレと皮にもこだわるべし?


餃子の味付けの定番は醤油とラー油とお酢でしょうか?水餃子や蒸し餃子にはカラシを添えるのも良いですよね!
餃子は具材の選び方が自由な分、タレや味付けに工夫をするだけで美味しさが格段に上がります。あっさりした淡白系の餃子には塩や出汁を使った味付けもけっこうオススメです。逆にガッツリ系の餃子には味付けも負けないように醤油など強さのある味付けの方が美味しくいただけると思います!
また餃子は調理方法が様々なので、使用する皮にも気を配るのが◎
水餃子はもちっと感が特徴なので、皮は厚めでもっちりするタイプのものがベスト。揚げ餃子はカリッと感が命なので、薄めの皮の方が扱いやすいと思います。
オリジナルの餃子を作る時には具材だけでなく皮や味付けにも是非注目してみてください!

餃子の皮って何でできてるの?

餃子の皮は小麦粉と水と塩さえあれば自分で作れます!
強力粉や薄力粉といった小麦粉はもちろん、もち粉や米粉を使うとモチモチの皮が作れるなど材料や調理方法によって好みの皮を作れるので、工夫できるのが楽しいところ。
でもご家庭で自分で作るのはけっこう手間ですよね。最近は市販の餃子の皮のクオリティーも上がっているので、スーパーのものを使っても十分美味しいです!
餃子の皮は開封するとすぐに乾燥して美味しくなくなってしまうので、一回で使い切るのがオススメ。注意しましょう。

餃子の種類によってタレを変えるべき理由

調理方法によって餃子の皮は水分の吸収率が異なります。
タレを吸収しすぎてしまえばしょっぱいし、餃子本来の味が失われてしまう可能性もあります。
餃子という主役に寄り添って美味しさをサポートするのがタレの役目といえるでしょう。なので、ぜひ調理方法に合わせて味付けやタレを工夫してみてください。
水餃子には優しい味とつるっとした食感を邪魔しないサッパリしたタレがオススメ。
揚餃子ならチャームポイントのパリッとした食感を邪魔しないものが合うと思います。
味変しながら食べることでちょっと特した気分で有意義な餃子タイムも過ごせると思います。色々試してみてくださいね。

生餃子と冷凍餃子は焼き方は何が違うの?


餃子の焼き方に特に決まりはありません。
しかし、有名店のシェフの焼き方を一般の家庭で真似しても必ずきれいに焼けるわけではないんです。理由としては使っている皮やフライパンの違い、火力などにお店と家庭のキッチンで大きく差があるからです。なので、それぞれの調理場所に合った調理をするのがオススメです。
また、生餃子か冷凍餃子かによっても焼き方は異なります。焼き方の説明を読んで焼くのが美味しく餃子を焼くための近道なので試してみてくださいね。
また、そもそも皮が破けないように餃子を焼くためのポイントとしては「テフロン加工のフライパン」を使うこと!
さらに秘技として失敗しない最強の焼き方はホットプレートを使うことです。フライパンで焼くよりも簡単に綺麗に焼くことができるので、お家でやってみてください。

生餃子!これさえ知っていればキレイに焼ける!

生餃子を焼くときは火をつける前に油を引き、餃子はギュウギュウ詰めにしないで少し余裕をもたせてフライパンに並べます。
ここで初めて火をつけます!皮に焼き目をつけるように焼いていきましょう。薄い焼き目がついたら、餃子が1/3程度浸かるくらいの熱湯をフライパンに注ぎます。
フタをして水分がなくなるまで蒸し焼きにし、完全に水分が蒸発したら出来上がりです。
並べ方や点火のタイミングなどのちょっとした工夫で焼き上がりが変わるので、試す価値ありです!

冷凍餃子は簡単に焼ける!失敗しない方法とは?

冷凍餃子を焼くときも生餃子と同じように火をつける前に油を引きましょう。並べる時は冷凍餃子の場合は少し詰めて餃子を並べ、焼き目をつけた後に熱湯を注ぐ時も気持ち多めの量を注ぐといい感じに焼けます。
ちょっとの違いですが、このポイントをおさえるか否かで焼き上がりに差が出るのでぜひ気をつけてみてください。

餃子は世界の人気者!

餃子の歴史と豆知識をご紹介してきましたが、少しは餃子を見る目が変わりましたか?美味しいのはもちろんのこと、餃子ってけっこう奥が深いんです。
世界の餃子を見てみると日本の「焼き餃子」とはかけ離れたものも多くありましたが、小麦粉で作った皮に具材を包むという文化は全世界共通で存在しているんですね。確実に美味しくて作りやすくてお手軽なのが餃子の魅力で、世界中にバラエティ豊かな種類が存在する理由なのかなと思います。
日本全国のご当地餃子はもちろんですが、世界中の餃子を食べて回るのも楽しそう…海外に行く時はぜひ現地の料理を楽しんできてください!